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夜のお伽話
2007 / 10 / 31 ( Wed )
月の夜中に獣に堕ちて、処女喰らい鳴く土色の犬。
授かる翼は悪魔から、祖先の契約夜色蝙蝠。
犬の思考は蝙蝠の手中
蝙蝠を殺す唯一の牙
互いが互いの脅威に在って、それ故甘美な恋をも膿んだ。
犬と蝙蝠が愛し合い、まこと甘美な悲劇を生んだ。




犬は蝙蝠を、憎むように出来ている。
蝙蝠の王が、彼を呪いに引き込んだから。
彼は元来人であったから。

王の戯れに、引き入れられて、
愛する人も気付けば腹の中。
授けられたその呪いは
人の備える愛情を、催した時に襲う空腹感。
泣き叫ぶ声は今や獣の咆哮でしかなく、
愛しては喰らい愛しては食らい、
人の感情ばかりは残っていたから
彼は鳴いて叫び、泣いた。


王なる蝙蝠の、亜種は脆弱。
容姿は妖しく、性質はヒト。
王の戯れの、彼女もまた贄だという。
蝙蝠と人の間の子。

抱くのは、愛されぬ宿命と、
全ていとおしむ性質。
受け継がれたその悪性は
罪深きほどに妖しい端麗。
あどけなさに覗く妖艶。
華奢な翼は飛行に向かず、
彼女の異端をひとに曝すだけ。


悲運の娘を、犬は垣間見
娘の容姿に憎しみを、
娘の瞳に恋情を、
同時に抱いてまた泣いた。
悲しいこと、懐かしいその色。
いつか食らった恋人の瞳。

愛したいのか、喰らいたいのか
食らい納めてしまいたいのか
掴んだ腕に抵抗は無く
二人を焼く 衝動。
娘に醒める 本能。


互いの犬歯がうなじに立って、即座酔い痴れるその甘さ

ああ放したくない
ああ食らい尽くしたい



先に絶えたのは、どちらか。
翼の音も、咆哮も消えた。



(けれど誰かが言ったんだ。血が混ざりあって、
 抜けた牙と折れた翼 捨てて、二人は生きたって。)

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